商業出版の基礎知識

【流れ・手順】本はどうやったら出せるのか。その問いに完全回答します。

元KADOKAWAのビジネス・実用書出版コンサルタント+編集者+ビジネスプロデューサーの渡邉です。

 

起業家・経営者をはじめとして「本ってどうやったら出せるのか?」この問いを持っている人は非常に多いと思います。
とてもシンプルな質問、、に対して、答えてみましょう。

ステップ1)本がどのような流れを経て世に出されるか。全体を捉えることら始めましょう。

→大まかな流れを掴んでおく。ということでしょう。

Googleで「本が出るまでの流れ」みたいなワードを入れれば、いろんな情報がどばば〜と出てきます。
なので、それで調べてみてもほしいと思いますね。

ちなみに私も「本が出るまでの流れ」をこちら(外部ブログになりますが)でまとめていますので、よろしければご参考に。

 

ステップ2)企画を持ち込むか。声をかけられるのを待つか。

→自費出版と違って、商業本は「出版社に協力してもらわないと」本は出せません

かつ、ビジネス・実用書(ハウツー本)は、文芸書業界のように「新人賞」みたいな「登竜門」が設けられていません。

よって「協力してもらえる出版社」を「探す」必要があります。

その上では、、

>出版社に企画を持ち込む
>声がかかるのを待つ

の2つに絞られてきます。

出版社サイドは常に「商品として売れる本を書いてくれる執筆者」を探しています。

また、原則商業出版は「どんな本を出すのかは、出版社の編集者が企画を立てて、該当する著者の先生に依頼する」というスタンスが基本です。
なので、往々にして「声がかかるのを待つ」に徹する人も多いです。

なお最近では、声がかかる、、という現象が「SNS上のインフルエンサー」にあたる人が増えています。
youtubeでチャンネル登録者数5万〜10万人以上の認知拡大&成長中のビジネスパーソンに声をかける編集者も多いですし、ブログやツィッター、Instagramでフォロワーを数万単位で集める起業家・経営者・個人事業者などへ声をかけていく編集者も多数です。

声をかける先はほぼ全て「SNS世界」に向かっている、というのが実情ですね。
 

なので、SNSをガチる!というのも手でしょう。
 

しかし誰もがSNSのインフルエンサー!というわけでもないし、SNSで華々しいフォロワー数を獲得してなくても、世の中には良い実績をおさめて活動を広げているビジネスパーソンもごまんといます。

まさに、著者としてもポテンシャルの高い起業家・経営者だっていっぱいいます。
 

その意味では「待っているだけ」だと、チャンスは逃しがち。

出版社の編集者も「見逃している著者としての逸材」がいる、とは思っていて、できればそういう人とうまく出会いが欲しいものだなー、と考えてはいます。

毎年10〜14冊くらい本作りを行なっている編集者にとって、良い企画や著者とはたくさん出会っておきたいものです。
その意味で、可能性が高まる行動が、、

>出版社への企画持ち込み

というそれですね。

もちろんどこの出版社でも「持ち込みウェルカム!」ではないので、注意は必要ですが、基本ビジネス・実用書の世界では、かなりその門戸は「広く」設けられていると思います。

だから、企画を持ち込んでいく、、というのは有効なのですよね。

そういう行動から、本になりベストセラー・ロングセラーになっている本や著者はめちゃくちゃたくさんいらっしゃいます。
 

ステップ3)企画を持ち込むときに大事なこと

→このとき大切なことがあります。まず「いきなり出版社を営業したり、飛び込み訪問などをして、編集者に会いにいく」・・・ことは絶対やってはいけません。
出版社も言論を扱う機関。
ぶっちゃけ「不審者」もくることがあるのです!!
刃物もった人がいきなりきた、、なんて話も聞いてます(苦笑。
これはとても危ない。

だから基本「一見さん、完全お断り!」状態。

無論いきなり電話して「本出したいんで話させてもらえませんか?」というのも完全NGです。

まあ、そういう電話かけたとして言われるのは・・このセリフでしょう。

「恐れ入りますが、まずは「出版企画書」を作成していただき、郵送・提出してもらえませんか?」

です。

9割以上の出版社の編集者、あるいは窓口スタッフから出る文言はコレです。

 

さあ、お分かりでしょう。ここへきて出てきましたよ〜

「出版企画書を提出してもらえませんか」

 

はい。出版社に協力してもらう、そのために検討してもらうには必ず「出版企画書」が必要。
これがないと、、いっさい相手にしてもらえません!

ということは「出版企画書」を作らないといけないわけです。

てなわけで、ハウツー本の世界で本を出したいな〜とあなたが思ったら、まずなんと言っても「出版企画書」を作成しないといけないわけです。

しかしそうは言っても・・「出版企画書」ってどう書くんだ??!
ってなりますよね。

 

だからこそ、巷では「出版塾」や「出版したい人向けのセミナーや講座」などのサービスがあるわけです。

私のような、出版のコンサルタントやプロデューサーが、「出版企画書作成のアドバイスやサポート」なども行なっているのです。

 

ステップ4)出版企画書を作る

→ということで、「出版企画書」の話題に到達しました。
出版企画書については「書き方」そのものについては、無料の情報がそれこそGoogle先生の力を頼れば、いくらでも載ってます。
書き方のコツなんかも出てくるし、、
私のメルマガなんかでも、無料でご案内しております。

 

ですが大事なのは「書き方を知って、書いてみたらかと言って、すんなり企画が出版社で通過するか・・・」といえば、残念ながらそうではないケースの方が多い、という!残酷な事実があります。

 
出版社も日本では2000社ほどある、とされていますが、その規模や活動内容も多岐にわたりますし、なんといっても「出版社の編集者が”この企画、本にしたいな!”」と思わなければ、企画会議にすら上げてもらえません。

 
ということは、、「編集者が”本にしたいな、この企画”」と思えるような「出版企画書を書かないといけない!」ってな話になります。

すなわち

「自分が書きたい本の企画より、出版社が商品として出して売りたい!」企画が書かれた企画書を提出していく必要があるのです。

そのためには何をおいても

市場調査

が必要になります。

「類書」という競合他社の本を綿密にリサーチしたり、
今どんな本が売れているのかを書店で調査したり、
どんな本を出版社が求めているのか、、編集者に話ができる機会があれば、その際に訊ねてみるのも良いでしょう(ただ編集者はほとんど「本を出したい人」とただ話をするだけ、というのでは応じませんが)。

 

あとは、やはり「プロに訊いてみる」ですね。

 

私は元KADOKAWAという大手の出版社で「書籍編集者」として、商業本に携わってきましたし、今でも出版のコンサルやプロデュースなどで、クライアントさんを商業本の世界に押し出すサポート、そして編集者としても出版社の本作りに協力している身です。

その意味では、あなたのさまざまな出版に関する疑問や相談にお答えできますので、「出版相談」にもご参加してみてくださいね。

 

とにかくここで改めて主張しておきたいのは「今の時代、ビジネス・実用書の世界で商業出版したければ、出版企画書は必須アイテムになる」という点です。
このアイテムがなければ、編集者と繋がることさえできませんので、改めておさえておきましょう。
 

よく「紹介」で編集者に会って話できれば出版ってできるのでは?と思われる方も多いですが、紹介で編集者に会えても「手ぶら」で話をすると完全な機会損失です。

会って話しただけでは、本になりません。

こういう場合でも必ず「企画書」を持参するのが、今の時代は特に「マナー」となりますので、覚えておいてもらえればと思います。

 

ステップ5)その後どういう流れで進んでいくのか?

→あなたが、出版企画書を出版社に提出したとします。その後は「本格的に本の企画として次のステップに進めそうな場合にのみ、出版社の編集者から連絡がきます」。

そして、一度編集者と打ち合わせ・話し合いをする場が設けられるでしょう。ZOOMであれ、直接対面であれ、編集者は必ず「著者として依頼できそうな人と会いたがる」ので、その要請を受けたら、参加してくださいね。
 
その後出版社では「企画会議」が行われ、ここで「本にするかどうか」が出版社における、経営者・幹部・営業スタッフ・編集スタッフを交えて行われます。
会社によって週に一回行なって、それで出版化の是非が即決まるところもあれば、1ヶ月くらい決裁までにかかる会社もあります。
その辺は打ち合わせを行った編集者から、詳細な情報を仕入れてください。

企画会議を経て「出版化OK!」とお墨付きをもらって、ようやく「本作り」に着手していきます。

その後はこちらの流れに入っていきます。

 

ということで、本の出し方、本を出していくまでの流れや手順について説明させていただきました。とても大事なことなので、ぜひインプットいただければ幸いです。

 

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