商業出版する方法

出版でブランディングを高める方法

ビジネス書・実用書の世界において「本を出したい」起業家・経営者は、出版不況ととみに言われている昨今でも、非常に多いです。

そうした方々のほとんどが「ビジネス上のブランディングのため」に出版を実現したい。
・・・という希望を「潜在的に持っていることも確か」です。
 
 
ただ、出版社(編集者)サイドは、「はぁ?!著者のブランディングのための出版なんてするかよ」と冷ややかでもありますが(笑。
 
 
でも”著者”になる人のほとんどは、専業作家というよりはビジネスパーソンにあたるので、
そういった潜在欲求は、あって然るべきだという認識自体は出版社も編集者も持っています。
 
 
私もそうです。
起業家や経営者さんの希望・欲求・本音・・・とてもよく理解できます。 
  

「本は名刺がわり」

 

ってビジネス・実用書業界ではよく言われますので。
 
 
今回はそんな背景を鑑みて・・
あえて「編集者目線」で起業家・経営者にとって「出版ブランディング」の有益性と具体的な行動について、「まとめ」てみることにします。

 
ちょっと長くなりますが、よかったら最後までお読みになってみてくださいね。

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「出版してブランディングに活用する」これは、ただ本を出すだけでなく、「本を通してビジネスの世界で“選ばれる人”になる」ための戦略でもあるのですよね。

出版によるブランディング活用法を、段階ごとにできるだけ具体的にシェアしていきます。

1、なぜ出版がブランディングにつながるのか?

まず、出版された本は、以下のような「無形の価値」を著者サイドにもたらすことは実感&確信として、あります。

①専門性・信頼性が証明できる:
「本を出している=プロフェッショナル」という印象を与えやすい

②メディアへの露出機会が増える:
本をフックに取材・出演依頼が来ることもあり、認知が上がりやすい。
加えて「メディア」という第三者からのお墨付きがあるので、メディアPRの観点から言っても社会信頼性が高まりやすい
 

③競合との差別化:
ネットやSNSだけでは得られない“本物感”を醸成させることができる。
本を出してない競合との差別化ははかりやすい。

④“棚に残る”存在感と社会的信頼度のアップ:
リアル書店やAmazonでの視認性が高くなり、あなたとあなたのコンテンツの存在感を増す。
人々に対して「存在感」をアピールでき、信頼や権威性を獲得できる。
 

⑤自己理解の深化:
執筆過程で、自分の思想や意見(オピニオン)や立場が・・・面白いほど明確になります。
自分がどんな内容を書く・伝えることで、世や人にとって真に貢献ができるのか。ここへのセルフコーチング力が半端なく発揮されるので、自信にも繋がりやすいし、自分の活動に対する肯定感も高くなりやすいですね。
これに気づく著者さんは非常に多く、ゆえに「本を書く」ことにハマる人も多数といえるでしょう。

以上のような「価値がある」ので、出版がブランディングに繋がりやすいと言えるでしょう。
  

 

2、「ブランディングに効く「出版企画・テーマ」の選び方」

ですが・・・
 

あなたが何者で、
誰のために、
何を届けるか──

 

これこそ本の「軸」でもあり、ブランディングの「核」でもあります。

 

出版の企画段階で意識するポイントとしては・・

①肩書きや職業名ではなく、“問題解決者”としての立場を明確にする
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例:「キャリアコンサルタント」ではなく「40代女性の転職不安を解消する専門家」などのように、どんな悩みを解決してくれるプロなのかが、明瞭であればあるほど読者の信頼も得やすいです。

②読者の“痛み”を代弁するタイトル・テーマを設定する
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例:「『私なんて』が口癖のあなたへ」「会社辞めたい病から抜け出す本」など・・
読者の痛みの心理を代弁し、解決に導くのが基本的なビジネス・実用書の著者の役割でもあります。
その意味では「痛み」の言語化・表出化は欠かせないのです。
 

③“自分にしか語れない体験”を絡めることで独自性を出そう
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これが「違い」=「差別化」に直結します。
類書(競合書でありメンター書)との違いは、本づくりにおいて編集者が特に気にしていくので、その意味でも「自分だから語れる」「私だから、話せる」というものが表出できていればいるほど、魅力的な出版企画になりやすいです。
 
  

そして。
 

単なる「ノウハウ本」にしないことがあなたのブランディングを出版を通して高めることができます。

本の中に“セルフブランディングの要素”を盛り込むのです。

その具体的内容としては・・・

>信念や人生観:
「なぜこのテーマに取り組むのか」というパーソナルなストーリーを盛り込んでみる。

>哲学的な立場や世界観:
他と差別化する“思考のフレーム”を表現していく。
 

>クライアントの変化事例や読者の声を盛り込む:
「この人に任せたい」と思わせる”証拠”を明確に露出していくのも手です。
実際、テーマやジャンルにおいては、本の中でも変化事例や声を紹介したりもするんですよ。

>サービス・商品への導線:
自然な形でホームページやメルマガ・ブログのURLやQR、プロフィールに情報をさりげなく盛り込むことも有益。
ただ「売らんかな」的な書き方は「広告」とみなされるので、表現には注意してもらったり、担当編集者の指示に従ってほしいと思います。
  

 

3、出版後の「セルフブランディング拡張」戦略

本を制作した後、広報や宣伝に関してが著者さんとしての「ブランディング」をより強固にアピールできる機会でもあります。
いわゆる、ここからが“広がり”のステージ。

 
どんなことを”著者サイドで”行っていけばいいのか、詳しく書いていきますね。

出版後にやるべき具体施策としては・・

①SNS・ブログ・メルマガで「本を起点にストーリーを語ってみる」
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「なぜこの本を書いたか」「書く前と書いた後で何が変わったか」を”思い”を乗せてシェアしてみましょう。

 

②出版記念イベント・講演会・セミナーを開催!
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オンラインでもOK。
「本の解説」+「あなたの価値観を伝える場」を提供しましょう。

最近では「クラウドファンディング」の開催を出版社は積極的に推しています。
ぜひクラファンなどを開いて、イベントを盛り上げてみてください。
イベントは本の「お披露目の機会」にもなります。
もちろんテーマやジャンルによっては、大きなイベントを開催しなくてもいいケースもありますが。。
なるべくおこなわれた方が、読者との接点も持てますので、あなたのことを知ってもらえるいい機会でもあります。
その意味でも、動かれることをお勧めしますね。

 

③名刺・プロフィールに「本の名前」「本の表紙画像」・・・その本の著者であることを明記しよう!
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地味なことですが、こういう小さなアピールもバカにはならないんです。
本の認知も上がるしあなたの認知と信頼力を格上げします。

 

④メディアとつながる(プレスリリース/直接アプローチ)
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雑誌・Webメディア・TVなどに専門家としての立場でコメント求められたり、取材されたり、本も紹介されるなどしてメディアPRに繋がります。

 

⑤本から新サービスや講座への導線を設計してみる
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例:「読者限定特典イベント」「本を読んだ人向け無料相談」「読書会へ招待!」などと企画したりして、「新たなビジネスの柱」が生まれますし、生み易いですね。

4、注意点:「本を出すだけではブランドにはならない」

「本を出したい」はわかるけど、本を出すことでの「出口戦略」を先に設定しておかないと「出版でブランディング」が有効になりません。
みんな「本さえ出れば」みたいに考えがちですが、ぜひ出口戦略も意識しながら動いてもらえるといいなあ、、って思いますよ。

だから、、

>出版後に何も動かさないと、忘れられて終わる!から注意。
→申し訳ないですが、令和の時代は「勝手に認知が上がって、本が自然と売れていく」という流れではなくなっています。
著者がしっかり動いていくことを意識してくださいね。

>本を活用して売上に貢献していかないと逆にブランディングにマイナスなこともある・・
→これも注意!
“売れない人”の印象を与えたりして、ネガティブブランディングになり易いです。

>出版前からSNSやメディアでの発信・存在感を整えておくのが理想的。
→私のクライアントさんの中でも原稿執筆〜著作の完成〜売っていく様子までSNSなどで段階的に発信して、ファン心理を掴んでいった人もいらっしゃいます。
発信は、今の著者にとってマスト行動なのですよね。

5、まとめ

最後に。

”出版でブランディング”で意識すべき3つの大切なことを、書き出しておきましょう。

1、「何者として記憶されたいか」を明確にする

2、あなたの世界観を、本の企画・構成・文章に反映していこう
 

3、出版後も“語り続ける”ことで、セルフブランディングを育てていく

出版でブランディング・・・とはよく言われることですが、ただ「本出せばなんとかなる」・・・というわけでもありません。
昭和の時代は、一次情報を本で求めていました。本が第一メディアだったのです。しかし令和の時代は「スマホ」にとって変わられ、webやSNSが隆盛を極めています。
だから、「なぜわざわざ本にしていくのか」を問うてみることも重要ですね。

人やジャンル、テーマによっては、わざわざ商業本にする必要がないケースも増えていますので。

また、商業本の著者さんたちは1冊出すと2冊・3冊・・・と本を出したくなる方が9割以上です。
 
 
その意味でも、自分がただ書きたいから、伝えたいから、本にすればいいから・・・ではなく、ビジネスとご自身の表現活動を上手に両立させ、

・著者
・出版社
・読者

三方よしの出版を持続的に進めていけれるよう、行動を起こしていってほしいと思います。

 

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