出版の基本

出版が決まっても悩むこと。

書籍編集者・プロデューサーの渡邉理香です。

 

先日出版が決定したクライアントさんから、とある「SOS」がきて、ご相談に応じさせてもらってました。

 

 

なにが悩みかというと「出版社の担当編集者からの赤字指摘」です。

 

これが引き金となって、「原稿が書き進められない!」という状態に陥っていました。

 

うかがってみると、ご自身が書かれた原稿に対して、まあ・・・これでもかー!というくらい担当編集者から赤字の指摘が入りまくっている。
添削の手がバリバリはいっていて…(汗。

 

赤字の指摘がバンバン書かれているので、真っ赤っかに彩られた原稿をみて「あ〜、よくあることだよね〜」と思いました。

 

編集者の私にとっては「想定内」の出来事ではあるんですけどね。

 

そしてさらに「メルマガやブログなどのSNS発信と、本の原稿を書くのってやっぱり違ってるんですね!」と、お話しになる。

 

うん・・・話しを聴いていて、それも執筆停滞の「ひとつの要因」だろうとは思いました。

 

確かにSNSでの発信と、本の文章って似て非なるものですから。

 

SNSでの文章って、くだけているものですからね。

 

そして、読み手や見込み客の心情によりそった「一瞬で理解しやすい文章」「伝わりやすい文章」「心をゆり動かすことば」を書くことが大事ですよね。

 

本の文章は読み手の心を動かすために、もっと深く文体を工夫したり、言葉をさまざまに操る必要があり、ただ単にストレートに自らの思いを綴ればいい!というわけにもいかなかったりする。

 

一瞬で読ませる文章ではなく、「丁寧に読ませて理解させていく」文章やことば遣いが重要なので。

 

その意味でも、本の執筆(とくに商業出版)では語彙力はぜんぜん必要になってくると思います。

 

 

文章や言葉をたくみに扱う勉強も必要になるでしょう。

 

 

仕事や人生の「経験」も大事になってくるわけです。

 

 

本をたくさん読む経験・セミナーや講座をたくさん行って言葉を紡ぐ経験。

 

 

経営(ビジネス)の経験。

 

 

 

・・・いろいろあるでしょう。

 

 

でもですね・・・今回の場合、いろいろお話しを伺うにつれて、そうしたことだけが執筆停滞の主要因ではないな、ということに気づきました。

 

 

結果的にわかったのは書籍製作の過程において、「担当編集者」と「著者」の間で”対等かつ円滑な関係性が築けていない”ってこと。

 

 

そして、お二人が向かっていく方向性=本作りの方向性にズレがある、ということでもあった。

 

 

一番の要因は、出版社の担当編集者との間での「読者イメージ」(まあ、ペルソナってやつでしょうか)が一致していない!ってことでした。

 

 

それにより、編集者が求め・理想とする「文章」と、著者である(私の)クライアントさんが考える「文体や伝え方」が「衝突」状態にあったのですよ。

 

 

だから、まずは「担当編集者と腹を割って話し合ってください」とアドバイスしました。

 

 

読者はどんなステイタスをもっているのか。

 

 

その読者に対して、どのような文章・文体・ことば遣いをしたらいいのか。本作りをしていったらいいのか。

 

 

そこのイメージがお二人の間で共有されていないので、著者はモヤモヤしていたわけで・・・。

 

 

担当編集者とのメールのやりとりなども見せてもらいましたが、長文メールの応酬が続いていました・・・。

 

 

この点についても、もう埒をあけたほうがいいだろうと実感しました。

 

 

 

長文メールの応酬ほど、一番ことが前に進みません。

 

 

コミュニケーションのズレもおこりやすく、溝を深める結果にもなりやすい。

 

 

だから「面と向かって話し合ってください」「腹を割って話しをしましょう」ってことをおすすめしました。

 

 

「数日後、担当編集者ときちんと話し合う場をセッティングできました!」とクライアントさんからはメッセがとんできたので、一安心したわけですが…。

・・・・・・・

 

 

 

とまあ、こんな感じで。

 

出版が決まっても、今度は自分が出版する会社の担当編集者とのやりとりに新たなストレスだったり、コミュニケーションのズレだったり、制作上でのさまざまな「壁」を感じ、モヤる著者も多いわけなんです。

 

ましてや初めての商業本だと、「初体験」になるわけなので、余計に勝手がわからない。

 

 

どんどん困惑していく。

執筆が進まない。

書けない。

本を出すことへの不安や恐れもではじめる。

締め切りになっても書けない…。

 

落ち込む。凹む……。。。

 

うん。

 

やっぱ商業本って、誰でも簡単に「〜だけやればすぐ出せる!」ってもんではない領域であることは、確かなわけです(笑。

 

 

でも・・・だからこそ、本が完成したときの達成感や充実感は大きくて「また本を書きます!」って意欲があがるわけで。

 

 

そういう著者ばっかで(笑。

 

 

それが結構「楽しかったり」もするんですけどね(笑。

 

 

本当に、本作りって「登山」などと同じような感じかもしれないですよね。

 

私も編集者として本作りをするにあたって、何も問題やトラブルがなくてすすーっと本が完成したことは・・・、あまりないですね(笑。

 

ほんの小さなことでも、壁がでてきたり「どうしよう」と悩んだり、大きくて重要な決断を何度も強いられてきました。

 

 

でもそれをたくみに解決する・できたりすると、「あ、できた」「よかった〜」ってなって、ひとつまた経験が増えてスキルに変わっていく。

 

 

そんな自分自身の成長を楽しんでしまうんですよ(爆。

 

 

本作りのなかでも「山あり谷あり」が、ストレスではなく「楽しめる」ようになっていく。

 

 

そしてやめられなくなっていく(笑。

 

 

ようは「慣れ」ってやつですね。トラブルもなにもかも「あー、想定内です」が多くなっていくことで、メンタルがさらに鍛えられていっちゃう。

 

 

「編集者」はそういう意味でもメンタル強い人たちだし、「著者」として活動が継続できている人もメンタルが「整って」いますね。

 

 

ともかくも、本づくりは様々なストレスや軋轢や心理的負荷や人間関係のこじれなどから逃れられなかったりして、随時「悩み」はでてきます。

 

 

課題が問題も「フツー」に表出してくる。頼んでないのに。

 

 

それを冷静にひとつひとつ解決していくことも、「著者の仕事」だったりします。

 

 

現状は私のクライアントさん限定にはなりますが、出版が決まった方にはその後の問題解決やフォローも随時行っていってます。

 

本作りを行うことは、これまでに体験しなかった経験が培われ・学びにも変わります。

人間成長にも繋がります。

その意味でも人は本をかいたほうがいいのかもしれませんね。

 

あなたは、いかがですか?

 

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